ⅰ.現代エネルギー事情

東日本大震災による福島第一原子力発電所の事故、それに続く電力逼迫により、再生可能エネルギー、特に太陽光発電の急速な普及とそれに続く電力システム改革が進められてきました。
旧来の電力システムは、スマートグリッドへと変貌しつつあります。

しかし、急速に進められた電力システム改革は、幾つもの問題を残したままです。

  • 電力固定買取制度(Feed in Tariff、以下、「FIT」と記します)は、家庭用、産業用と普及しました。しかし、この結果、家庭と企業に再生エネルギー販促附加金というコストが加算され、電力コストを増大させるに至りました。
  • 太陽光発電の普及は、昼間に大きなエネルギーを発生させるのに対し、夜間では発電しないため、昼間はベース電源に食い込むほどの発電量を発生させ、夜間はなくなるために太陽光発電を抑制する必要が生じてきました。
(出典)経済産業省 省エネルギー庁 「エネルギー白書」より
  • 2015年の電力自由化により、小売電気事業者が参入を開始しました。
    しかし、電力の供給元となる発電所の絶対数が少なく、日本卸電力市場での調達やこれまでの一般電気事業者からの購入に頼ることになり、電力の価格差が生じないという問題を残しました。
  • 2019年より住宅用太陽光発電の余剰買取が終了し始めます。2019年問題とも呼ばれています。
    しかし、生活時間帯と太陽光発電の時間帯は逆転しており、4kW~8kW程度の蓄電池では余剰電力を吸収することができなくなっています。
太陽光発電システムの発電量と家庭内電力使用量の対比イメージ
  • 電力管区間の取引には託送費用と呼ばれる電線の使用費用がかかります。そのため、遠くで発電した電気を使うことはコスト的に困難であり、電力自由化に足かせをつけています。
地域間連系線の送電容量(2012年4月時点)(出典)電力システム改革専門委員会

これらの電力システム改革で明らかになった課題は、かたや太陽光発電は余っているのに電力単価が下がらない、小売電力事業者の価格競争が生じないといった矛盾を生じさせています。

これらの問題は、これまでに作られて来た配電システムに情報を付加することでその多くを解決することができます。
Internet of Things(以下、「IoT」と記します)、人工知能(以下、「AI」と記します)とビックデータにより、「情報」を交換することでより効率的な制御を実現することが可能です。

弊社は、Energy x IoT x AI x Big Dataでこの課題を解決して行きます。